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日刊スポーツ

<楽天3-2オリックス>◇10日◇きらやかスタジアム

 これが4番の仕事だ。1点を追う8回裏2死一塁。楽天今江がオリックス山本の初球145キロ直球をフルスイング。左中間スタンドへ今季6号となる逆転2ランを運んだ。「何も考えていなかったのが正直なところ。でも思い切っていこうとは思ってました。完璧です」。球団創設以来7連敗中だった山形開催試合での初勝利に貢献。これでチームは東北6県すべてで白星を記録し、主砲も満面の笑みを浮かべた。

【写真】逆転2点本塁打を放つ今江

 今江は「最近全然打ててなかったから」と、気分転換に黒系から白系のものにバットを変更したばかり。その効果か、この日はチームが苦手にしている左腕アルバースからも右前打をマーク。「アルバースの時もすごく良い感じで打席に入れていた。右投手になって、それが生きたんで良かった」と話した。

 平石監督代行も「本当に素晴らしい4番の仕事をしてくれました」と今江をベタぼめ。その上で現時点で打率2割9分4厘、6本塁打、34打点と数字を残す今江の打撃について「今年は良い意味で上と下のズレがある。下半身が(先に)行って手が残るという、ちょっとしたズレでヘッドが加速する」と説明。頼りになる4番に目を細めた。【千葉修宏】